剣道の理念

剣道は剣の理法の修練による
人間形成の道である

剣道修練の心構え

剣道を正しく真剣に学び
心身を錬磨して
旺盛な気力を養い
剣道の特性を通じて
礼節をとうとび
信義を重んじ
誠を尽くして
常に自己の修養に努め
以って
国家社会を愛して
広く人類の平和繁栄に
寄与せんとするものである。

以上

昭和50年3月20日 制定
財団法人 全日本剣道連盟

剣道の規律とルールについて

以下の規律とルールは、愛少剣独自のものではなくどこの道場にも共通する剣道の基本です。剣道を行う上で必要な規律とルールを理解し、しっかりと身に付けて下さい。

事前に行うべきことで、道場内では行わない事

  1. 竹刀のささくれ、割れ、先皮の破れ、弦を点検して悪いものは修理しておく事
  2. 面、胴紐の切れそうなものは取り換えておく事、小手紐が長くダラダラと下がっているものは必ず切っておく事、面紐は結び目より40センチまでの長さとして長ければ切っておく事
  3. 袴の長さはくるぶしの所として、身長の発達と共に変わるので縫い上げ縫い下げをして調節しておく、調節不能の場合は買い換える事
  4. 胴着の下に着る下着は、冬でも原則着ないのが普通であるが、冬場どうしても着る場合は襟元、袖先より出ないようにする。特に色物は避ける事、白か黒にする事
  5. 垂の名札は必ず着用し、名札なしの稽古は行わない事

道場内での事

  1. 道場の出入口を出たり、入ったりする時はその都度、神棚、又は正面に30度の礼をする事
  2. 道場内では、下座を通行し且、人の後ろを通行する事。特に人の直前は通行しない、どうしても通行しなければならない時は「ご無礼します」「失礼します」と言って頭を下げてから通る事
  3. トイレは稽古前に済ませておく事、途中どうしても行きたくなった時は稽古中は相手に伝え、礼式によって下がり、先生又は会長に申し出て許可を得て行く事
  4. 剣道具の着用は必ず座って着用する事(垂れの着用は立膝して着用しても良い)立って着用するのは厳禁の事
  5. 竹刀、剣道具を跨ぐのは厳禁の事、剣道具、竹刀は通行の邪魔にならないよう、きちんと整理をして置く事、もし通行時邪魔になり通れない時は持ち主を呼んで整理させる
  6. 剣道具を置くときは、小手を右横向きに置き、その上に面紐のねじれを直して中に面紐を入れた面を置く、手拭いを折りたたんで面の中に置く事(小手の上に面紐を巻き付けた面を置く事が剣道具を置く事ではない)
  7. 整列時間に遅れた者は剣道着まで着けておれば、そのまま整列する事、それ以前であれば場外で待機している事
  8. 剣道具を着けるのは5分以内、面を着けるだけなら1分以内に着けて稽古に臨む事
  9. 特に元立ちに立つと言われた者、号令をかける者はそれより早く着け、先頭に立つ事

稽古中についての事

  1. 稽古中の私語は厳禁の事
  2. 稽古中に勝手に稽古を中断して場を離れることは厳禁の事
  3. 稽古中、体調不良が生じた時は先生に申し出て、場外で休息する事
  4. 稽古中、先生の指示が無い限り、面を取ることは厳禁の事
  5. 稽古中、道場内の移動は小走りで移動する事、ダラダラと歩く事は厳禁の事
  6. 稽古中、面紐等が緩んで直さなくてはならなくなった時は、相手に伝えて礼式によって下がり、先生の許可を得て場内または場外で直す事、勝手に許可なく行かない事
  7. 稽古の順番を待つ者は必ず自分の稽古をする元立ちの前に並んで立つ事
  8. 先生が説明している時は、先生の方に注目して良く聞き、手本となる動作を覚えすぐに実行する事
  9. 見取り稽古は休息ではありません、正座して静かに見る、水分は取って良いが、稽古をしている人に背を向けない事
  10. 見取り稽古は稽古であるから、上位の人の剣道(姿勢、気合、間合い、機会、技)を積極的に学び取るようにする事
  11. 元立ちに立つ者は、元立ち同士の間隔を左右同じように取り、下級者の手本となるような気概を持ち、下記の事項を励行する事
    • 下級者よりも早く整列する事
    • 正しい礼式を行う事
    • 下級者より早く構える事
    • 正しい構え、正しい打突を行う事
    • 下級者より大きい声を出す事
    • 下級者が正しい剣道を身に付けられるよう、打ち間、間合いに特に気を付けて稽古を付ける事
    • 下級者が正しくない礼式、打ち間、打突を行った時は必ずやり直させる事